山口啓太 高嶋将之
楽天モバイルの携帯電話基地局整備事業をめぐる詐欺事件で、同社が水増し請求により支払った100億円近くのうち、約50億円が同社元部長側に渡っていたことが捜査関係者への取材でわかった。警視庁は、元部長がこれらの資金でタワーマンションや高級車を購入していたとみている。
捜査関係者などによると、詐欺容疑で逮捕された元部長の佐藤友紀容疑者(46)=東京都港区=は大手の銀行や自動車メーカー、外資系企業を経て2018年に楽天グループに入社。19年4月ごろから楽天モバイルの基地局整備事業に携わるようになった。
入社後は月百数十万円の基本給を受け取っていたが、不正を始めたとされる19年10月ごろ以降、自身や妻が代表を務める法人などに約50億円が渡っていた。これらは、楽天モバイルが不正な水増し請求を受けて支払った100億円近くの金が元になっていたという。
マンション7戸のうち6戸が最上階
朝日新聞が確認したところ、佐藤容疑者は自身や妻の法人名義で少なくとも7戸のマンションを所有。このうち6戸は最上階の部屋で、東京都港区内の26階建ての26階1室(約136平方メートル)▽神奈川県鎌倉市内の5階建ての5階1室(約159平方メートル)▽大阪市中央区内の15階建ての15階1室(約42平方メートル)▽名古屋市中区内の15階建ての15階1室(約72平方メートル)▽同区内の15階建ての15階1室(約52平方メートル)▽沖縄県名護市内の10階建ての10階1室(約77平方メートル)。残る1戸は名護市内の10階建ての9階1室(約75平方メートル)だった。
不動産登記では、いずれもロ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル